肥満対策にはイソフラボン

肥満は、年齢が上がるにつれ増えていく傾向にあります。
肥満は糖尿病をはじめとする生活習慣病など、数多くの病気の原因でもあり、改善する必要があります。
大豆食品に含まれるイソフラボンは肥満対策に期待が持たれています。

イソフラボンで肥満対策

イソフラボンはマメ科の植物の胚芽部分に多く含まれるフラボノイドの一種です。
イソフラボンは強い抗酸化作用と、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きがあります。

活性酸素が肥満のひとつの原因

人は呼吸から酸素を取り入れエネルギーにし、生命を維持しています。
取り入れた酸素のうち約2%は活性酸素に変化します。
活性酸素は病気から体を守る大切な役割を果たしますが、増えすぎると有害物質になり、体の細胞や血管など、あらゆる部分を酸化させ老化させてしまいます。

活性酸素は年齢が高くなる程増加する傾向にあります。
活性酸素が体内で増えすぎると、脂肪の燃焼が低下し、肥満に繋がります。
また活性酸素が増えると、代謝が低下します。
代謝の低下は内臓脂肪の増加の原因のひとつです。

活性酸素は加齢以外にも紫外線、運動不足、喫煙、過度の飲酒、偏った食事、食品添加物、ストレスなどによって増加します。

イソフラボンの抗酸化作用で活性酸素を除去

イソフラボンは強い抗酸化作用があり、増えすぎた活性酸素を抑制する働きがあります。
また活性酸素を除去する酵素の働きを助けます。
イソフラボンの摂取は、肥満の一因である活性酸素を抑制することにより、肥満予防に有効に働きます。

エストロゲン減少による肥満

女性ホルモンのエストロゲンは脂肪の燃焼を高め、内臓脂肪をつきにくくする働きがあります。
エストロゲンは食欲を抑える働きもあります。
女性は更年期の頃から閉経にかけエストロゲンが減少しはじめ、閉経後には急激にエストロゲンが減ります。
このため、中高年にさしかかる頃から女性はお腹回りが太くなりやすく、皮下脂肪のみならず、内臓脂肪が増えます。
内臓脂肪の増加は動脈硬化、生活習慣病に繋がりやすく注意が必要です。

イソフラボンはエストロゲン様の働きをする

イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと化学構造が似ていることから、エストロゲン様の働きがあり、植物エストロゲンと呼ばれます。

イソフラボンはエストロゲンレセプターと呼ばれるエストロゲン受容体に結合し、エストロゲンに似た生体作用を示します。
このことからイソフラボンを摂取することにより、エストロゲン様の作用で肥満予防に働くことが期待されます。

国内の実験では、大豆イソフラボンは劇的な肥満を予防する効果は示さなかったものの、脂肪細胞と脂肪組織の機能を改変する働きがあると考えられ、大豆イソフラボンの持つ抗酸化作用とエストロゲン様の作用は、肥満を予防することが期待できるという報告もなされています。

大豆食品を日々の食事に取り入れ肥満を予防

イソフラボンは大豆食品から毎日摂取することが肥満を予防し、健康な体を保つのに効果的だといわれています。
豆腐、味噌、油揚げ、おから、豆乳、厚揚げ、しょう油などを摂取すると、少しずつイソフラボンが摂取できます。

洋食中心で大豆食品を食べないという人はサプリメントからの摂取も一案です。
食品からの過剰摂取による健康被害の報告はありません。
しかしサプリメントから摂取する場合は、過剰摂取にならないように一日の摂取量を30mg以内にするように食品安全委員会で指導しています。

肥満は予防が大切です。
大豆食品を含む栄養のバランスの取れた食事を取ることが、肥満予防には何よりも効果的です。
またどんなに食事に気をつけても運動をしない限り、肥満を解消することは難しいです。
ウォーキングなどの適度な運動を生活習慣に取り入れるようにしましょう。
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