イソフラボンには記憶力向上効果がある?

美容と健康に有効なイソフラボンは、近年の研究で、記憶力を向上させる効果があるのではないかと期待されています。
イソフラボンは植物エストロゲンと呼ばれ、女性ホルモンに似た働きがあります。
女性ホルモン、エストロゲンに記憶を改善する効果があるようです。

イソフラボンと記憶の改善の実験報告

イソフラボンは大豆などの豆類に含まれている成分でポリフェノールの一種です。
女性ホルモンと化学構造が似ているところから、女性ホルモンのエストロゲン様の働きがあるとされています。

国内外の実験、研究によりイソフラボンが閉経後の女性の総認知機能、視覚記憶の改善と関連が認められたという報告がなされています。

またブラジルで行われた閉経後の女性を対象にした実験で、イソフラボンは記憶検査の8項目中の3項目で改善が見られたという報告もあります。

アメリカでも更年期の女性を対象にした実験で、イソフラボンは言語記憶を改善させる傾向があると報告されています。

このように、イソフラボンが記憶を改善させるという実験報告がなされている一方で、認知機能や記憶の改善に効果はなかったという、相反する実験結果も報告されています。

イソフラボンについては科学的に解明されていない部分が多く、現在も研究が進められています。
イソフラボンが記憶の改善に効果があるのではという肯定的な研究結果が複数出ている事実から、今後の更なる実験結果の報告に期待が持たれます。

エストロゲンは記憶改善に効果あり?

理化学研究所での研究で、女性ホルモンのエストロゲンは脳の血管を広げ、脳循環を回復させることにより、記憶を改善する機能を持つということが解明されました。

イソフラボンは化学構造がエストロゲンと類似しているため、エストロゲンレセプターと呼ばれるエストロゲン受容体に結合し、エストロゲンに似た作用を発揮します。
このことから、イソフラボンは記憶を改善する効果を持つのではと考えられています。

記憶力向上効果のあるレシチン、コリンを含む大豆

イソフラボンのほかにも大豆は記憶力に関係するレシチンと、レシチンを構成する成分のひとつのコリンを含みます。
これらの成分は記憶力を向上させる効果が期待できます。

イソフラボンの継続的な摂取で記憶力向上

イソフラボンは大豆食品に含まれますが、その効果を有効に得るためには継続的な摂取が望まれます。
イソフラボンは食品に含まれる一成分で、薬のような即効性は望めません。
日々の食事に大豆食品を取り入れることが、その効果を得る最も確実で早い方法です。

豆腐、味噌、おから、豆乳、油揚げなどの食品を毎日食べるように心がけます。
食品からの摂取ではイソフラボンの過剰摂取の心配はありません。

大豆食品を食べない人はサプリメントからイソフラボンを摂取してもよいでしょう。
サプリメントから摂取する場合は過剰摂取に注意し、一日に30ミリグラムまでに抑えるように気をつけてください。
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